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伝統工芸品「大門のしめ縄」出荷最盛期/正月にむけて30万個見込む/JAあいち三河

2023/11/16

 JAあいち三河管内である岡崎市の伝統工芸品「大門のしめ縄」の出荷が最盛期を迎えています。玄関用の大根〆や玉〆、神棚用のごぼう〆など23種類を、名古屋を中心に約30万個出荷する見込みです。「大門〆縄協同組合」の理事長を務める蜂須賀政幸さん(66)の作業場では稲わらの香りが立ち込める中、一つずつ丹精を込めたしめ縄の生産、出荷が12月末まで続きます。
 「大門のしめ縄」は県内一の生産地。しめ縄専用品種「東海千本」、「黒穂」の稲わらを使用することで適したしなやかさで背丈の長い稲を育成。生産者全員が乾燥機を使用しており、稲わらの蒼さにこだわった生産体系が受け継がれています。稲の育成から生産まで一貫して地元で行う“純国産”のしめ縄で、一つずつ手作りで仕上げていることや同組合で規格を揃えた出荷をしていることから消費者のからの問い合わせも多いです。
 蜂須賀理事長は「生産者が年々減少しているため、今年は数量を昨年よりも上乗せして出荷する予定。歴史ある「大門のしめ縄」ブランドの品質を維持していきたい」と話します。
 同組合は同市大門地区の生産者5軒で構成。およそ130年の歴史を誇る地域の伝統産業を守るためにブランド化を目指し、令和元年5月にしめ縄として全国初の「地域団体商標」を取得。また、今年度から同JAや行政と連携し農福連携に取組んでいます。

写真=しめ縄を作る蜂須賀さん(13日、岡崎市大門地区)