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幸田特産「筆柿」1週間で昨年の8倍/無地袋から黒トレーで売上アップ/JAあいち三河

2020/10/21

 JAあいち三河管内である幸田町の農家らが栽培する「筆柿」の売り上げが好調です。今年はJAあいち経済連やイオンリテール株式会社のバイヤーと協力し、10月1日から県内イオンとイオンスタイルの全31店舗にて新規格で販売を開始したところ、1週間で昨年のイオン全店での「筆柿」の年間販売額の約8倍にまで上がりました。JAグループとして進めている自己改革「農家所得の向上」に関する取り組みの1つで、同町の筆柿は全国シェア95%を誇る特産品。西三河筆柿選果場運営委員会に所属する同JA幸田町柿部会の坂本康弘部会長も「農家が一生懸命育てたものを見た目良く売り場に置いてもらえることで、売り上げ向上につながり、嬉しい」と話しており、今後も更なる売り上げ増加を目指しています。
 昨年までは8玉入りの無地透明袋での規格を販売のメインとしており、栽培状況にもよるが400円程度で店頭販売されていました。しかし、近年の核家族化などによる家族構成人数の減少や販売価格の面から、8玉入りでは消費者の手に取られにくく、思うように販売量が伸びていないという現状がありました。
 その課題を解決するとともに幸田町の特産である「筆柿」の消費拡大を目指して、あいち経済連やイオンリテールのバイヤーと協議。新しく4玉入りを中心とした黒トレーでの販売を企画しました。店頭価格も100円低い約300円として県内全31店舗で10月からスタートさせたところ、玉数が減ったことや価格帯が下がったことで気軽に手に取る消費者が増加しました。加えて、新型コロナウイルスの拡大により外食を控え自宅での食事機会が増えた社会情勢も影響し、販売を開始した1日から7日までの1週間で売り上げが約42万円。昨年の年間売り上げの約8倍にまで到達しました。イオンリテールの多村英樹農産バイヤーも「農家や周りの協力があったからこそできた取り組み。今後も農家の収入安定や産地の潤いに繋がるような新しい展開を協議していきたい」と話し、来年以降も地元農産物である「筆柿」の販売拡大を積極的に行っていきます。同JA営農販売部園芸農産課伊吹滋郎課長も「幸田町特産の筆柿のPRとなれば嬉しい。今後も様々な売り方を検討していきたい」と話します。
 9月20日から初出荷が始まった筆柿。今後も県内イオンや産直施設、地元の道の駅などを中心に、10月末まで販売を行っています。

写真=筆柿を手に取る来店者(16日、イオンスタイル豊田で)