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イチゴ農家志す研修生をサポート/生産拠点農場竣工式開く/JAあいち三河

2019/10/15

 JAあいち三河でイチゴの新規就農者育成を目指し、2018年から取り組む「JAあいち三河いちご産地活性化プロジェクト」。自己改革の柱として期待のかかる同プロジェクトは、県内でも有数のイチゴ産地である岡崎市、幸田町のイチゴ農家の高齢化などで危ぶまれる規模縮小に歯止めをかけ、産地としての更なる販売力強化や生産者増加を目指し毎年3人、10年で30人の新規就農者の育成、定着を目標に掲げています。現在「JAあいち三河いちご塾」で研修中の1期生4名は9月26日、30日など計4日間、岡崎市にある研修農場「いちご生産拠点農場」でイチゴの定植に取り組みました。
 研修農場はA棟、B棟の2種類どちらも高設栽培で面積は約10㌃の丸形の鉄骨ビニールハウスです。研修生らは自らが4月から管理し、育ててきた定植苗「紅ほっぺ」を、A棟は独立プランターに6390本、B棟は連結プランターに7600本定植しました。JA担当者や関係機関から、定植する苗の向きや今後の栽培方法などアドバイスをもらいながら、懸命に植えました。
 また、10月7日には生産拠点研修農場の竣工式を開きました。式典には内田康宏岡崎市長や成瀬敦幸田町長、JAの天野吉伸代表理事組合長をはじめJA役職員など62人が出席しました。研修の拠点とするハウスの完成を来賓者に向け披露し、関係者へ感謝を伝えるとともに今後の研修事業の発展を祈願しました。式典後、研修生は参加者と対談。現在の農業の情勢や今後の研修の展開、将来の自らが掲げる農家像などについて話し合いました。2年コースの岩瀬みどりさん(58)は「定植においても、様々な方からやり方を聞くことができるのはここで研修を受けるメリットの1つ。毎日研修農場で苗を観察することで成長を感じられ、とてもやりがいに繋がる。今後も他の研修生やJAの担当者、先輩農家などと協力して多くの情報を吸収しながら、立派に独り立ちできるよう努力したい」と話しました。
 天野組合長は「農家の高齢化、担い手の減少は深刻な問題であるとともに、生産施設の高額な費用が新規就農者の大きな壁となっている。このような背景もあり、同JAでは合併20周年の節目としてイチゴの新規就農者の育成を掲げた。この研修農場で栽培技術を習得するだけでなく、自信をもって農業経営に取り組める基礎を作り上げてほしい」と話しました。
 今後も、イチゴプロジェクトをはじめ、新規就農者育成に力を注ぐとともに地域農業の活性化、地域住民の農業応援団化を目指します。

 

写真=イチゴの定植をする研修生(2日、岡崎市土井町の生産拠点農場で)